第1章
歯科内覧会を本質から理解する

 

歯科医院の競争過多と言われ10年以上が経つ。

コンビニと件数を比較され、「どこにでもあるもの」と人々の中にはインプットされ、新規開院する歯科が目新しいものではなくなった。そこで少しでも地域にご挨拶できる場面を創出しようと開催するのが内覧会だ。
しかしその内覧会が思わぬクレームにつながったり、地域の注目を集められずに静かに幕を閉じ、通常の開院と何ら変わらないことも少なくない。「ああ、こんなものなのね」と地域の方々は感じ、すぐに忘れ去られる。実際に数十件の内覧会に足を運び感じたことだ。

歯科の新規開院の競争過多

新規開院する歯科が目新しいものではなくなった。

なぜこのような感情になるのだろうか?

 

ただ患者を集めたい、レセプトを稼ぎたいと願うばかりに「地域目線」「来場者目線」という大切な原則を忘れてしまってはいないだろうか。

自院が伝えたいことを羅列し、伝え終わったら粗品の歯ブラシを渡して「ありがとうございました、さよなら」。
このような内覧会に足を運んだ来場者の時間と気持ちは計り知れず、決して返ってこない。なぜならもう貴院と会うことはないのだから。親切にネガティブな感想を伝えてくる人はおらず、静かに音を立てずに遠のいていくのだ。
 
 
内覧会の粗品(プレゼント)

通常は粗品を渡して終わり

10分程度の内覧時間は大変貴重な機会であるが、なぜか「またお待ちしております」と言える関係を築けずに、「ありがとうございました」で終わらせてしまう。

 
10分もあったのにだ。
 
そもそもなぜ内覧会を開催するのか、ただ挨拶をする、デンタルIQを高めてもらう、予防歯科を正しく理解してもらう、そんなただのお人好しな理由なのだろうか? 医院を知ってもらう、中を見てもらう、ただそれだけの為に地域の人の貴重な土日の時間を奪うのだろうか?
 
そこまでして自分都合に内覧会を開催することは、地域に対し罪を犯しているのと変わらないというのが正直な私の意見である。
 
まったく知らない、今日初めて会った衛生士を名乗る人物に”歯の説明”をされたところで頭に入ってくるものだろうか。上からものを言われた気になり苛立ちを覚える人も存在することを忘れてはならない。そもそも歯医者に行くのが嫌いな理由に「待たされる」が上位に入っているのに「内覧会でも待たされた」、貴重な時間を使って来場したが混みあっていて相手にされなかったと感じた。このように感じた人々は次にどのような行動をとるだろうか。「二度と行かない」し「知人にクチコミをする」だ。そのようなネガティブな感情はまるでインフルエンザのように拡散され、たちまち地域に浸透する。
 
このようなリスクがあることは予め予測できる事であり、最低限回避しなければならない事項だ。
内覧会は賭け事ではなく、確実にリスクを排除しながら地域と交流する場なのだ。

内覧会とは早期の経営安定化を目指し、長い年月を地域と良好な関係を築くきっかけとするために開催するものだ。

そのために地域目線、来場者目線を戦略的に考えるべきで、決して無理な患者確保を戦略や目標にしてはならない。あえて危険な道を進むことはないのである。あなたは予約が取れないと不安になるかもしれないが、心配は不要だ。地域に好意を持たれることで結果的には初月のレセプトが100を超えることが多く、さらに6ヶ月程度は効果が続くのだ。もう少し焦らず中長期的な視点で内覧会をするべきである。
内覧会とは地域との信頼関係を構築すること

地域に好意を持たれることが成功の鍵

短期的な結果だけを求めると、ネガティブな感情を持つ人を増殖させてしまうリスクが伴うので絶対やってはいけない。本質的に内覧会を理解し地域との親和性を高めるために本記事を活用していただけると幸いである。

目次リンク

 


第2章
マーケティング調査
第3章
伝えるべきコトを厳選し順序立てる
第4章
コンテンツアイデアの泉

第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_1
第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_2
第6章
自院スタッフの内覧会接遇研修とオペレーション
第7章
当日運営の掟と不測事態の対応
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