第6章
自院スタッフの内覧会接遇研修とオペレーション
ここまできたら内覧会まであと少し、いよいよ内覧会当日の接遇研修だ。通常は内覧会前日か付近で行うのだが、日が開くとスタッフみんなの熱が冷めてしまうのが理由だ。
内覧会シミュレーションと接遇研修
内覧会を開催することの意味と目的をしっかりスタッフと共有し当日のオペレーションを組むのだが、
まず前提として必要な意識が来場者はまだ患者ではないということ。地域の新入りを品定めしに来場していることを理解しておく必要がある。特に予約を勧められることには最大級の警戒心を持っているというのも事実だ。そんな状態で下手に予約を取るアプローチをすると、運が良ければその場しのぎの予約につながるかもしれないが結局キャンセルに繋がり多くの場合、戻ってくることはない。だからこそ中長期的な視点をスタッフ全員で共有し、来場者には心から楽しんでいただく必要がある。それこそが自発的な予約につながる唯一の方法だ。
当日のシミュレーションは意識と目的の共有から
当日は基本的に医院のスタッフで案内をするのが良い。今後地域との関係を築いていくのは医院であり内覧会業者ではないからだが、これが非常に大きい効果を発揮する。医院スタッフが全員で内覧会を開催することで接遇力向上やチーム力向上どころか、大きな絆が生まれ退職の予防線まで作用がある。医院が繁盛してくると次は雇用する人材募集に頭を悩ませることになるが、大概の医院スタッフは開院時は暇なので気持ち良く勤務出来るが、忙しくなると突然退職し院長の頭を更に悩ませる結果となる。大体3〜6ヶ月以内にその悩みはやってくるのだが、内覧会を共に乗り越えたスタッフの絆は信頼へと進化し、新しいスタッフを歓迎するムードを作ってくれるのである。業者が案内し好感を抱いていただいたお客様に「あの時のスタッフの方はどこへ」とならないためにも、ここではスタッフへしっかり研修をして内覧会当日を乗り越える準備をする。
内覧会をスムーズに運営するオペレーションマニュアル
内覧会で伝えたいことで厳選した案内ポイントを事前にオペレーションマニュアルに落とし込み、しっかり理解してから実際に模擬案内を繰り返す。来場された際の挨拶から混雑時の対応にも不満が出ないように万全の体制を用意しておく。内覧会では予想以上に質問が飛び通うので、通常の質問には誰でも答えられるように準備も必要だ。当然のことだが院長の出身や以前の勤務先、インプラントや矯正希望の場合の対応や実績等、何でも院長に対応を委ねていては内覧会自体が破綻してしまう。当日の院長の仕事はとにかく時間を作り、地域の方々と会話をし好感度を上げ、自院を選択してもらうように集中しているからである。
想定できるケースを全員で共有しておく
よくあるケースだが、お年寄りの来場者はどうしても話が長くなる傾向にある。聞き上手な優しいスタッフの場合、話の切り上げ方が分からず延々と同じ話を繰り返している。お年寄りの来場者に罪はない。生きてきた年数だけ大切なストーリーをお持ちなので話が長くなるのは当然だ。しかしこちらも内覧会を円滑に進行する必要がある。ここは思い切って、オペレーションマニュアルに組み込んでしまう。オペレーションによる対応策が出来ていれば誰も嫌悪感を持たずに進行することが可能になる。
このように対応をひとつひとつ丁寧に共有していこう。
この研修には院長も必ず参加してもらうのだが、最後に医院を選んでもらうには院長の対応が肝になる。時間の作り方、話の切り上げ方、スタッフへのバトンの返し方というのも予め準備しておくためだ。
目次リンク
第1章
歯科内覧会を本質から理解する
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第2章
マーケティング調査
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第3章
伝えるべきコトを厳選し順序立てる
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第4章
コンテンツアイデアの泉
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第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_1
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第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_2
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第7章
当日運営の掟と不測事態の対応
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