第3章
伝えるべきコトを厳選し順序立てる
企業ほどに大きい医療法人でもない限り、地域マーケティングは自身の診療方針やキャラクターによる調整が必要である。
企業・業界としてのブランディング
直感的に中が想像できるので入りやすい
歯科医院のブランディングは院長によって様々
せっかくの内覧会来場者が、よく理解できないまま帰ってしまっている。
当然、内容や方針は適時変更するものではあるが適時変更の意識が強すぎて、絶好の機会である内覧会時にうまくまとめきれず、しっかりと訴求出来ずに終わっているのだ。誤解を恐れずに言うと怠慢で、絶好の機会を見逃しているにすぎない。
内覧会の来場者にうまく伝わらず困惑させてしまう
現在院長が考えている方針を言葉にして簡潔に分かりやすく伝える必要がある。
この作業を怠ると単にデンタルIQを高めるだけで終わってしまったり、挨拶だけで終わる内覧会になってしまう。尖った言い方になってしまうが、見ず知らずの人に知識を述べても、首が締まるのは自院である。デンタルIQを高めるのは患者だけに絞るべきだ。
ここで思い出して欲しいのが内覧会開催の本質だ。あなたは経営課題を解決するために内覧会を開催するのであって、慈善事業で内覧会をするのではない。10分で来場者の心をつかみ、好意をもっていただくことで早期の経営安定化、長期的な地域との関係性を築かなければならない。
そのために、内覧会では要点を絞り来場者にとってのメリットとしてテンポよく伝えるのだ。
例えば、高額なCTや3DCTを導入しているとする。高額なことや、機会の凄さを見せつけても、来場者はまったく興味を示さない。よく内覧会で見かける光景、「だから何なの?」といった感じだ。なぜ高額なお金を出してまで導入するのか。それには理由があるはずだ。デジタルデータで残る、早い、細かい患部が一目でわかる。様々な理由から導入しているのであるが、その理由を語っても来場者は「なるほど」とはならない。なぜだろう。それは来場者にとってどういったメリットがあるのかが伝わらないからだ。
このメリットが伝わった時に人ははじめて理解し記憶出来るのである。
データに残る、早い、細かい患部が一目でわかるのは、先生にとってのメリットでしかない。ここでは患者にとってのメリットに変換する必要がある。CTで言うとデジタルデータに残るというのは、「次回来院した際に準備が早く、少しでも待ち時間を少なくする工夫」、早いというのは「すぐに反映されるから、一昔より治療時間を大幅に短縮することができて、その分早く帰れたり、説明に時間を割ける」、細かい患部が一目でわかるというのは「無駄な研磨を省き、一目で時間も短縮出来ることで、嫌な音を聞くのも短くて済む。だから昔よりお子様も嫌がらないです」だ。
この変換作業を医院が導入する主要な機材やチェア、オートクレープ、麻酔などすべてで行うのである。そうしないと来場者は短い時間で圧倒的な情報の波に巻き込まれ、溺れてしまう。家に帰って残るのは粗品の歯ブラシだけだ。内覧会に行ったという記憶にはすでに残っていないのだ。
内覧会では狙いを定めて、効率良く「医院の良さ」を訴求
院長と医院を潜在的に体感する
目次リンク
歯科内覧会を本質から理解する
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自院スタッフの内覧会接遇研修とオペレーション
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