第4章
コンテンツアイデアの泉
内覧会へ足を運ぶ動機を用意
マーケティング調査と医院方針を整合し、内覧会で伝えるべき内容をまとめたら次は内覧会への集客だ。いくら歯科医院が新規開業したからといってラーメン屋が出来たのとは訳が違う。内覧会を開催すると大声で叫んだところで、すでに通っている歯科医院がある状況下でほとんどの人にとって興味はないのだ。わざわざ土日の貴重な時間を使って歯のことを伝えてもらいたい人はいないと考えたほうが良い。
そこで内覧会に来場する動機を用意してあげるのだ。
内覧会への集客には、来場動機を用意する
自院に合ったイベントコンテンツの考案は一見楽しい作業であるが案外難しい。
マーケティング調査での地域特性、医院方針やキャラクターとの整合性もあり、何よりもターゲット層の心に響くコンテンツでなくてはならない。あまり言いたくはないが内覧会では、
競合医院から乗り換えてまで自院を選んでもらわなければならない。強烈なイベントコンテンツが必要だが、派手なコンテンツは必要ない。水着のコンパニオンが居れば男性陣がとんでもなく押し寄せてくるだろうが整合性がない。あくまで整合性が重要だ。夏であれば縁日や出店というアイデアもある。しかしお祭りに行くより楽しいだろうか、歯科と整合性があるだろうか。客寄せとしてそれしか思いつかなければ、最悪の場合、それでもいいだろう。しかし、どうしてもお祭りと比較されてしまうのは避けられない。多くのイベントコンテンツを考えてきた私たちから一つアドバイスできることがある。「終わってからでは遅い」だ。失敗してからでは遅いとも言う。
失敗してからではもう遅い
ターゲット層に適したイベントコンテンツを考えるのにとても簡単なコツがある。ターゲット層に適したイベントに行ってみることで、アイデアが泉のように湧いてくる気分になるだろう。ショッピングモールの子供向けイベント、デパートの婦人向けイベント、音楽イベントや大型イベントでもいい。とにかくイベントに足を運び、自分が出来ることに置き換えるのだ。
私たちが考え出したキッズコスプレ撮影会も、ドームで開催した若者向けファッションイベントを手伝った時の置き換えだ。その時はLINE@という企業向けアカウントが公開された時期で、いち早くユーザーを獲得する狙いがあった。当然来場者はファッションイベントに一番のお洒落をして来場するだろうから、そこで今日のファッション撮影のブースを展開したのだ。プロカメラマンが撮影した写真を即座にWEB上にアップしLINEユーザーが企業のLINEアカウントを友達追加すればダウンロードできるシステムを構築し、長蛇の列を生み出しイベント終了後も列が終わらない状況だった。
ここで重要なポイントが「思い出」と「即時」である。ファッションイベントで高揚した気分が冷めないうちに思い出をダウンロード出来るのが、長蛇の列を成したのである。
その経験をもとに、プロカメラマンが思い出を撮影しグラフィックデザイナーが編集して即座にカレンダーになってお渡しする名物コンテンツに発展したのだ。町の記念写真館では決して真似できない、思い出をハイクオリティでその場で提供出来て、しかも1年は捨てられないときたら今後来院してくれる可能性は1年間持続することになる。一時は企業秘密だったが、こんなアイデアも誰かが盗むくらいなら公開した方が潔い。しかし経験とクオリティは盗めないだろう。
他にもアイデアの泉はある。テレビを見ている時や雑誌を読んでいる時、常日頃から意識をしていれば2週間もあれば2〜3つくらいはアイデアが湧いてくる。ターゲット層に適したコンテンツを自分流に変換するのだ。心がけたい重要な点は「楽しい」か「記憶に残る」か「話題になる」と歯科医院に入る際の抵抗を下げるキャッチーさだ。
コンプライアンスの遵守
そして非常に危険なのが金品に変わる物品提供だ。患者誘引目的とみなされたら療養担当者規則に反し、最悪な結果を招く恐れがあるので避けなければならない。療養担当者規則に始まり薬事法、医師法、景品表示法と懸賞のルールを遵守した健全なコンテンツにする必要があるので、注意が必要である。当然、医療とは整合性がないので水着のコンパニオンもNGだ。
法令に基づく健全な運営を
目次リンク
第1章
歯科内覧会を本質から理解する
歯科内覧会を本質から理解する
第2章
マーケティング調査
マーケティング調査
第3章
伝えるべきコトを厳選し順序立てる
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第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_1
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第5章
告知広告作成の秘密と投下エリアの選定_2
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第6章
自院スタッフの内覧会接遇研修とオペレーション
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第7章
当日運営の掟と不測事態の対応
当日運営の掟と不測事態の対応
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